譜めくりの女

原題 La tourneuse de pages (2006)



Official site http://piano.cinemacafe.net/

Cast

アリアーヌ:カトリーヌ・フロ(Catherine Frot)
メラニー:デボラ・フランソワ(Déborah François)
ジャン:パスカル・グレゴリー(Pascal Greggory)
ローラン:グザヴィエ・ドゥ・ギュボン(Xavier De Guillebon)
ヴィルジニー:クロティルド・モレ(Clotilde Mollet)

Director
ドゥニ・デルクール

Story
物静かな少女メラニーの夢はピアニストになること。
その実現に、並々ならぬ情熱を注いできた彼女だったが、コンセルヴァトワールの入学試験で、審査員を務める人気ピアニスト、アリアーヌの無神経な態度に心を乱され、散々な結果に。
これによって夢を諦めたメラニー。
十数年後、美しく成長した彼女は、アリアーヌとの再会を果たす。
2年前に交通事故の被害に遭い心に傷を負ったアリアーヌは、演奏に対する恐怖心を拭えず苦悩していた。
やがてメラニーはそんな彼女の信頼を勝ち取り、演奏会での“譜めくり”役に抜擢されるのだが…

感想
DMM.com のお試しレンタルにて鑑賞。

観終わった後、イマイチパッとしないなぁ。。。なんて思ったけど、心理的サスペンスとしてジワジワとくる感じがなかなか良かったとも思った。

つか、最初の試験の場面で、アリアーヌは部屋に入る前にファンからのサインを断っていたくせに何故試験中に頼まれたサインは断らなかったのかが一番の疑問点だった。
サインするとしたら普通部屋に入る前だろっ!って突っ込みたくなってしまった。

メラニーの心情は痛いほどわかる。
今まで必死で頑張ってきたピアノの試験。
そしてその試験官の中には憧れのピアニストであるアリアーヌがいる。
その憧れのピアニストの前で今までの成果を思う存分発揮したかった。
でも、そんな気持ちを打ち砕くアリアーヌのあまりにもひどすぎる行為に耐え切れなくなってしまったメラニー。

本当にかわいそうなメラニー。

メラニーの復讐心はいつ頃から芽生えたのか?

アリアーヌの旦那の事務所に研修生として入った時にはすでに復習の機会を窺ってたんだろう。
そこでメラニーにとっては好都合な申し出を自ら快く引き受け、見事にアリアーヌの元へ再び現われる事が出来、息子のトリスタンも簡単に自分のいいなりに操縦。
そんなメラニーに対してアリアーヌも心を開き、更にはメラニーに恋心を抱いてしまう。
この流れが全部メラニーの思惑通りだったらすごく怖いな~。
で、最終的にメラニーはアリアーヌの譜めくりという大事な仕事を抜け出してアリアーヌに多大な恥をかかせることに成功するんだけど、その後又アリアーヌの元に戻ってくるトコがまた怖い。

つか、メラニーの本当の復習はこんなことじゃなかったんだな。

最後の最後にアリアーヌから貰ったサイン(しかし、ココにあんなことを平気で書いてしまうアリアーヌの神経も怖い)をアリアーヌの旦那の机の上に置いて行ってしまうトコが最高に怖かった。

お薦め度  ★★★★★★☆☆☆☆