運命の女

原題　Unfaithful (2002)

Official site　http://www.foxjapan.com/movies/unfaithful/

Cast
エドワード：リチャード・ギア(Richard Gere )
コニー：ダイアン・レイン(Diane Lane )
ポール・マーテル：オリヴィエ・マルティネス(Olivier Martinez )
ビル：チャド・ロウ (Chad Lowe )
チャーリー：エリック・パー・サリヴァン (Erik Per Sullivan )
トレイシー：ケイト・バートン(Kate Burton)

Director
エイドリアン・ライン

Story
エドワードとコニーは、ニューヨークの郊外で8歳の息子と暮らしていた。ある風の強い日、コニーは若く魅力的な男性ポールと印象的な出会いをする。
その時から運命の歯車は狂いはじめた。情事という危険で甘美な道へと徐々にのめり込み、罪悪感を覚えながらもその誘惑に逆らえないコニー。
妻の裏切りを知り、嫉妬と愛の狭間で苦しむ夫エドワード。
そして、事態は思いがけない方向へと向かっていく……。

感想
初めてこの作品を観たきっかけはTSUTAYAで何気なく手に取った１本であったこと。
裏面に書かれていた内容を読んで“ダイアン･レイン好きだし、内容もなんか面白そうかも”と思いレンタルしたのがきっかけ。
その時は勿論オリヴィエ・マルティネスという役者のことは全く知らなかったのですが、実際この映画を観始めてみると、コニー（ダイアン･レイン）が強風の中、息子（チャーリー）の誕生日の準備の買い物に行った時に偶然ぶつかってしまったポール・マーテル（オリヴィエ・マルティネス）という男を見て、“むむむ。。。この男誰？” という感じから始まり、その後コニー（ダイアン・レイン）がポール（オリヴィエ・マルティネス）の部屋に足の怪我の消毒をしにバスルームを借りた帰り際のフランス訛りの英語を訊いた時にはもうすでに私の心はこの男に釘付けになってしまったのです。
TSUTAYAの他の人のレビューで吹替え版の声優の声が良かったというのを読んだけど、オリヴィエ・マルティネスの魅力はこのフランス訛りの英語にも大いにあると思うので、絶対に字幕で観た方がいいと
思うんだけどなぁ。。。
それまではフランス男ってなんだかなぁ～。って思ってたんだけど、このオリヴィエ・マルティネスという男を知った瞬間にその気持ちは一切無くなってしまいました（笑）

それにしてもダイアン・レインは相変わらず美しく（可愛げもあり）、このコニーという役に本当にピッタリでした。
女優としての演技も素晴らしく、コニーがポールに惹かれていく様や初めての情事の後、帰りの電車の中での表情は観ててゾクゾクッとする程の演技力に圧倒されました。
あの後悔と陶酔が微妙に入り混じっって喜んでいるのか泣いているのか自分でも自分の気持ちを上手くコントロール出来ない様子なんかは本当に素晴らしかった。
その後、コニー（ダイアン・レイン）がどんどんとポール（オリヴィエ・マルティネス）という男に身も心ものめりこんでいく様子も見事で、画面で観てるコッチ側がまるで自分がコニーになった様な錯覚を覚えました。

初めはあんなに抵抗（自分自身の気持ちに対して）していたのに、２度、３度と逢瀬を重ねていくうちにその行為が自分の中で生活の一部になってしまい、その行動もどんどんと大胆になっていき、次第に家庭の事がおろそかになってしまう。
そんな折、友人が告白した過去の自分と同じ過ちを聞いて自らを反省するもなかなか不倫の関係を清算出来ない自分との葛藤。
そして夫が出張で丸１日不在の日、夫がいないという妙な安心感が生まれたせいか？男の部屋で寝過ごしてしまい、子供を学校に迎えに行くのが遅くなってしまう。
この一件があり、どんなに辛くても本当に男との関係を精算しなければと思い、泣く泣く別れの電話をしようとするがその想いを子供が邪魔する。
その後、直接逢いに行き別れようと決心するも途中、男が他の女と一緒にいる所を偶然見てしまい、心が逆上する。
その際、今度こそキッパリと別れようとするも、いざ男と対峙してしまうと別れを言い出せない自分。そして再びの不貞行為。
結局最終的には留守電に向かって別れを告げるかたちになってしまうがその時にはすでに男は自分の夫の手によって殺されていたという悲しい現実。
女だったら大なり小なりこのコニーという女性に共感出来る部分があるのではないでしょうか？

一方、夫の方は、
妻が自分以外の男性に興味を持ち始めた事を鋭く察するが、妻には何も言い出せず（そんなことはある筈がないと信じたい自分との戦い）、妻の行動を内心では怪しみながらも日々を過ごす。
そんな折、自分の会社の部下の裏切りを知り、その部下をクビにする。すると、その部下から「自分の家族の事をちゃんと見てみろっ」と言われ、妻の不貞を確信する。
そして探偵を雇い、妻の尾行をさせ、妻の不倫相手を知ることに。
しかし、そんな確固たる証拠があるにも関わらず妻には何も言い出せず、突然妻の不倫相手の家に押しかけてしまうという行動に。
そこで乱れたベッドを見てショックを受け、更にそのベッドの所には自分が妻に送った大切なプレゼント（スノーボール）を発見してしまい、どうにも感情のコントロールが出来なくなってしまい、そのスノーボールで妻の愛人を殺してしまう。
こんな夫ってどうですか？？
妻の事を愛しすぎたせいだってのはわかるけど、それにしても妻の不貞を感ずくのが怖いくらいに早すぎませんか？

お薦め度 　★★★★★★★★★★